ごあいさつ【学校長より】

公開日 2019年05月07日(Tue)

本校は昭和38年,鹿児島市に新設された県立高等学校として,下伊敷町の仮校舎に新入生を迎えて第一歩を踏み出しました。翌年,現在地の加治屋町に移転して以来,県下をリードする進学校として歴史と伝統を重ねてきました。趣きある校舎では日々の清掃時に愛好歌「たいせつ」が流れ,団体訓練,スポーツ交歓会(中玉戦)など,特色ある学校行事も続いています。卒業生は2万3千人を超え,県内はもとより国内外の各分野で活躍する人材を数多く輩出しています。学校周辺には幕末から明治維新にかけて活躍し,近代日本の礎を築いた西郷隆盛や大久保利通をはじめとする多くの偉人たちの生誕地があり,そうした歴史が降り注ぐ環境の中で教育活動が展開されています。

柳直一初代校長は「鹿児島中央(創刊号)」の中で,「校則によって縛るということではなく,生徒個々の内からの理性的制約によって秩序が保たれ,成長発展するように導いていこうと考える。それがよき慣行となり,よき伝統となって,伸び伸びと明るく,溌剌とした青年の集団らしい校風の樹立されることを待望する」と述べておりますが,校風や建学の理念を現すものとして校是「三綱領・五条目」を定めました。

三綱領とは「自主 好学 敬愛」であり,これらは福沢諭吉の「自主独立」,吉田松陰の「好学愛知」,西郷隆盛の「敬天愛人」の精神に由来するものです。
五条目とは「志操は髙く,品格ある青年学徒たれ」「易きにつかず,学道に専心せよ」「共励切磋,和して同ずるなかれ」「自主自律,責任を完遂せよ」「積極敢為,自ら運命を開拓せよ」であり,三綱領の目指す人間像を具現化するため,日ごろから実践するべき徳目として示してあるものです。こうした精神は現在も脈々と受け継がれており,本校生は三綱領・五条目の具現化を目指して努力を重ねています。

ところで,本校は平成30年度から,文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けています。その研究開発課題を「協働的な活動の中で主導的な役割を担い,科学的な思考により問題を解決できる人材を育成するプログラムの開発 ~現代の『造士館』を目指して~」と掲げました。職員は一丸となって教育課程や研究教本の構築・開発等に邁進し,生徒たちは文理の枠を超えた課題研究を3年間を通して実践します。こうした研究を続けることは,自ら課題を発見し解決できる能力を身につけることにつながるはずです。「主体的・対話的で深い学び」に通じるSSHの取組は,緒に就いたばかりで試行錯誤の連続ですが,今後の展開にご期待いただければ幸いです。
生徒たちは歴史と伝統を継承しつつ,勉学や部活動,ボランティア活動等に積極的に取り組み,人格陶冶や進路実現に向けて励んでいます。職員は師弟同行の伝統を生かし,生徒一人ひとりを大事にした教育活動を展開しています。時代の推移とともに「流行」を踏まえながら,一方では「不易」の営みをも大切にしたいと思います。

今後とも鹿児島中央高校の教育活動に深いご理解とご支援を賜りますよう,よろしくお願い申し上げます。

第24代校長 小屋敷 浩昭